【中学・高校】関係代名詞の超絶わかりやすい教え方を英語のプロが解説

実は英検1級・英国大学院修士(TESOL/英語教授法)・現役英語講師のASAKOROKOです。

この記事で、紹介する関係代名詞の教え方は、間違いなくわかりやすいです。

なぜなら、

●シンプルな説明
●文法用語は徹底排除
●たったの3ステップ

だからです。

生徒の方は、動画にもまとめていますので、そちらをご覧ください。

本記事は、オールイングリッシュにも対応です。中学校編のあとに、高校編をまとめています。

中学校・高校での授業づくりについては、Udemyの講座でも解説しています。授業をワンランクアップさせる技をお伝えします。

しかも、Chat GPTを用いて授業準備・考査作成にかける時間を短縮する方法についても解説しています。

【中学校編】関係代名詞の働き

関係代名詞の使い方の前に、関係代名詞とはなにか、どんな働きをするのか、説明しておきましょう。

関係代名詞の働きは、前の名詞について説明を加えることです。

例えば、

I know a boy.
(男の子を知っています)

とだけ言われても困ります。「だからなに?」という感じです。

ところが、

I know a boy who is from the United States.
(アメリカ合衆国から来た男の子を知っています)

となると、「英語話すの?」とか「どこの州から来たの?」というように話も弾んできます。

板書にまとめるとこんな感じになります。

「関係代名詞」「名詞」の部分を色分けしてあげるとわかりやすくなります。

関係代名詞の文の作り方

① 2つの文で同じものを指している語をハイライトさせる

次の例文では a boy と He です。これらはどちらも同じ人物を指しています。

I know a boy. He is from the United States.

② ハイライトさせた語のうち、2つ目の文の方を削除させる

この場合は、”He”を削除します。

I know a boy. He is from the United States.

③ 1つ目の文でハイライトさせた語のすぐ後ろに関係代名詞を入れ、2つ目の文を繋げさせる

“a boy”のすぐ後ろにwhoを入れ、そのまま連結すればOKです。

I know a boy who is from the United States.

完成!

板書にまとめておきます。

あれ、思ってたより関係代名詞って全然かんたん!

関係代名詞は、前の名詞が人であればwho, それ以外ならwhichを使ってね。thatはどちらもOK!

ペットはどうしたらいいですか?

それはこちらの記事をご覧ください

関係代名詞の挿入形式にも対応

この手順さえ守れば、関係代名詞が文中に挿入されるような形式にも難なく対応可能です。

① 2つの文で同じものを指している語をハイライトさせる

The book finally arrived yesterday. I ordered it last week.

② ハイライトさせた語のうち、2つ目の文の方を削除させる

The book finally arrived yesterday. I ordered it last week.

③ 1つ目の文でハイライトさせた語のすぐ後ろに関係代名詞を入れ、2つ目の文を繋げさせる

The book which I ordered last week finally arrived yesterday.

完成!

関係代名詞の省略

関係代名詞(who, which, that)には大きく2パターンあります。

  • ① 関係代名詞 + 動詞のパターン

    例:I know a boy who is from the United States.

  • ② 関係代名詞 + 主語 + 動詞のパターン

    例:This is a book (which) I bought in the United States.

関係代名詞が省略できるのは②(関係代名詞+主語+動詞)の時のみです。

板書にまとめます。

すぐできる!オールイングリッシュでの教え方

教室ですぐ出来るように、説明用のスクリプトを用意しました。

STEP

【Example】I know a boy who is from the United States.

Find the same meaning words and underline them.”a boy” and “He”

同じ意味の単語を見つけ、下線を引きます。”a boy”と”He”です。

STEP

Erase the second one. Cross out “He”.

2つ目の方を消します。”He”を削除します。

STEP

Connect two sentences. Insert “who”. I know a boy who is from the United States.

2つの文を繋げ、”who”を挿入します。

関係代名詞のアクティビティ

Activity① Who is this? What is this?

関係代名詞を使った予想ゲーム形式のアクティビティです。

ペアで、1人が関係代名詞を使って出題、もう1人が答えます。

A: This is a person I met on Saturday.
この人は、私が土曜に会った人です。

A: This is a person who likes to play tennis.
この人は、テニスをするのが好きです。

A: This is a person who likes English.
この人は、英語が好きです。

B: Is she Ms….?
それって…さん?

Activity② Listen & Underline

洋楽を聞いて、関係代名詞が使われている部分に下線を引きます。単純な活動ですが、音楽が聞けるので生徒も楽しめます。

たとえば、Top of the World の歌詞には、多くの関係代名詞が使われています。探してみてください。

関係代名詞が使われている部分だけ抜き出しておきます。関係代名詞が省略されている場合は、()で表記しています。訳は可能な限り直訳です。

There is wonder in most everything (which/that) I see.
見るものほぼ全てにわくわくがある

Everything (which/that) I want the world to be is now coming true
世界にこうなってほしいと思うことの全てが、いま現実になっていっている

You’re the nearest thing to heaven that I’ve seen
あなたは、私が出った中で一番天国に近い存在

the only explanation (which/that) I can find is the love that I’ve found ever since you’ve been around
私が見つけられる、ただ1つの理由は、あなたと出会ってから見つけた愛

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なお、文法指導全般については、別の記事で解説しています。

【高校編】関係代名詞の教え方

高校では、中学校の内容のほかに、次の項目を指導することになります。

高校で指導する項目

●所有格の関係代名詞 whose
●関係代名詞 whom
●前置詞+関係代名詞
●関係副詞から関係代名詞への書き換え
●非制限用法

それでは、見ていきましょう。

所有格の関係代名詞

関係代名詞 whose は所有格を置き換える時に使われます。

I met a writer whose books are sold more than a million copies in Japan.
(日本で100万部以上売れている作家に会いました。)

2つの文に分解してみます。

I met a writer. Her/His books are sold more than a million copies in Japan.

2つの文にした時に、所有格(his/her/its/their/~’s)を伴う場合は whose になる、と教えるとわかりやすいです。

前の名詞(先行詞)が人でも人以外でも whose なのでルールとしてはシンプルです。

whose が使えるようにならない!定着しない!?
関係代名詞 whose はおそらく定着に時間がかかります。CEFR Cレベル(英検1級)では習得されており、B2レベル(英検準1級)では個人差があり、B1レベル(英検2級)では指導すれば理解しますが実際に使うのは難しい印象です。

関係代名詞 whom

whom は先行詞が人の場合に目的格の関係代名詞として用いられます。

I met the man whom you were talking about yesterday.
(私はあなたが昨日話していた人に会いました)

目的格と言っても伝わらないことが多いので、whom の後には主語+動詞が続く、と教えるとわかりやすいです。

関係代名詞whomは使われない?
whom より who が頻繁に用いられるのは紛れもない事実ですが、whom が全く使われないかというそうではありません。whom は直接目的語ではなく、間接目的語や前置詞の目的語を置き換える場合に頻繁に用いられ、前置詞+whom の形となります(Larsen-Freeman & Celce-Murcia, 2016: 618):

○ I know the student to whom you loaned the book.
? I know the student to who you loaned the book.

このように、前置詞+関係代名詞の形にする時は who より whom が好まれており、whom が全く使われないという指導は問題があるように思われます。
個人的には 前置詞+関係代名詞 の形にするなら whom, 前置詞文末に残すような場合は who というのがわかりやすいのではないかと思います。

○ I spoke with the student who I loaned the book to.
○I spoke with the student to whom I loaned the book.

このあたりについては次の前置詞+関係代名詞の項目を指導する時に触れた方が教わる側からすればわかりやすいかもしれません。

前置詞 + 関係代名詞の文

前置詞+関係代名詞の文とは、次のようなものです。

I know the student to whom you loaned the book.
(あなたがその本を貸した学生を知っています)

なぜこのような形になっているのか、2つの文を1つにする形で提示してあげるとわかりやすいです。

まずは元となった2つの文からスタートします。

I know the student. You loaned the book to him.

では、ここから中学校編での手順通りに1つの文にしていきます。

① 2つの文で同じものを指している語をハイライト

I know the student. You loaned the book to him.

② ハイライトさせた語のうち、2つ目の文の方を削除

I know the student. You loaned the book to him.

③ 1つ目の文でハイライトさせた語のすぐ後ろに関係代名詞を入れ、2つ目の文を繋げさせる

I know the student who you loaned the book to.

この形でもいいのですが、前置詞については関係代名詞の前に移動させてもいいことになっています。

I know the student to who you loaned the book.

to who という形になりましたが、who の場合は前置詞が伴う場合はwhomが好まれますので、whomに変えます。

I know the student to whom you loaned the book.

完成!

あれ、思ってたよりかんたん…?

前置詞+関係代名詞なぜ難しい?

前置詞+関係代名詞の形は苦手とする生徒も多いです。おそらく主だった理由は次の2つのパターンです。

●前置詞の使い方がわかっていない
関係代名詞の文は、意味が取れなければ2つの文に戻してしまうのが近道です。前置詞+関係代名詞の文でも同じです。しかし、そもそも元となっている文を書けるだけの力がなければそれも難しくなります。今回の例文でいえば、loan A to B (AをBに貸す)という形が染み付いている生徒は2つの文に簡単に戻すことができますが、この形にも慣れていない生徒にとっては難しくなります。このあたりは語法の知識にかなり依存します。

●of which のパターン
関係代名詞 whose = of which というパターンは指導がなければ気づくことも難しいことが推測されます。日常会話でお目にかかることはまずありませんが、学術的な文章となると話は別です。例文です。

Renovating the structure will be a slow and difficult project, the cost and duration of which remain unclear (Rose, G. 2012: 3-6, cited in Larsen-Freeman & Celce-Murcia, 2016: 619).
= Renovating the structure will be a slow and difficult project whose cost and duration remain unclear.
(構造の改修はコストも期間も不透明で、遅く難しいプロジェクトとなるでしょう)

先行詞 + of which の whose への書き換えを指導する際は、先行詞の部分が whose の後ろに来る点に注意を払わせる必要があります。

関係副詞から関係代名詞への書き換え

関係副詞は関係代名詞と似ているため、入試問題などでは入り混じった形で頻出します。

関係副詞と関係代名詞の関係は、結論から言えば 関係副詞 = 前置詞 + 関係代名詞 と教えてしまうのが、1番わかりやすいです。

先に板書を作ってしまいます。

なぜこのようになるのか、疑問を持つ生徒には、次のような説明がおすすめです。

ここでは、関係副詞 where を例に説明していきます。

Do remember the city where you lived?
= Do you remember the city? You lived there.

where が 副詞 there を置き換えていることがわかります。

この英文を関係代名詞で書き換えると次のようになります。

Do you remember the city in which you lived?
= Do you remember the city? You lived in the city.

関係代名詞で置き換えられるのは名詞部分 the city だけなので、前置詞 in はそのまま残り、最終的に in which の形となります。

よくある質問! 前置詞は何を入れればいいんですか?

関係副詞 = 前置詞+関係代名詞という話をすると、必ず出てくるのが前置詞は何を入れるかという質問です。これは、関係代名詞というよりも前置詞の使い方に関する知識の方が問題になります。先行詞が the city なら in ですし、the place なら at というように、先行詞を見て考えさせましょう。

非制限用法の関係代名詞

非制限用法は extra-information clause とも呼ばれ、情報を補足的に付加する働きがあります。

いくつか特徴があるのでまとめてみます(Larsen-Freeman & Celce-Murcia, 2016: 633. より一部引用)。

非制限用法の特徴

●ライティングではカンマ (,) が伴い、口語ではピッチが下がる
●修飾する範囲が文全体に及ぶこともあるなど、先行詞が長くなることがある
●固有名詞の修飾も可能(制限用法では不可)
●that は使えず、wh- の関係代名詞のみが使える

指導する際は、次の2パターンを扱えば概ねカバーできます。

① 固有名詞などに情報を補足するパターン

Sakura Adachi, who works at a Chinese restaurant, is a friend of mine.
(安達桜は私の友達で、彼女は中華料理店で働いている)

この例文では Sakura Adachi という固有名詞に対して、works at a Chinese restaurant という説明を加えています。

② 文全体に対してコメントを加えるパターン

Shimamura didn’t recognise me, which was nice.
(島村は私だと気づかなかった、それでよかった)

例文では文全体(Shimamura didn’t recognise me)に対して which was nice というコメントを加えています。

板書にまとめておきます。

●よくある質問! 非制限用法はいつ使えばいいですか?
実は難しい質問です。先行詞が固有名詞の場合、先行詞が長くなったり文全体に及ぶ場合、先ほどのパターン②のようにコメントを添えるような場合は間違いなく非制限用法になります。しかし、ライティングではなく発話データを調べた研究報告によれば、中には制限用法とも非制限用法とも取れるものもあったそうです(Tao & McCarthy, 2001: 657, cited in Larsen-Freeman & Celce-Murcia, 2016: 641)。はっきりとしない、グレーの部分もあるのは確かなようです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

授業づくりについては、Udemyでも解説しています。Chat GPTで授業準備や考査作成にかける時間を短縮する方法についても解説しています。