英検の二次試験(面接)は、「英語で自分の考えを伝えられるか」を試すテストです。筆記試験に合格しても、「何を話せばいいのか分からない」「本番で黙ってしまった」という理由で落ちてしまう受験者もいらっしゃいます。
しかし安心してください。英検の面接は難しい単語や文法を使わなくても合格できます。大切なのは、質問を聞いて、考えて、声に出して答えることです。
この記事では、英検3級・準2級・2級それぞれの面接で求められる力を整理し、「何を」「どう練習すれば」「直前でも間に合うのか」を具体的に解説します。
また後半では、AIを活用した一人練習法「初めてのAIスピーキング」も紹介します。「時間がない」「練習相手がいない」という人でも、スマホ1つで面接対策ができる方法をお伝えします。
本番まで残りわずかでも、正しい練習をすれば十分に合格可能です。この記事を参考に、最短ルートで合格をつかみましょう。
INDEX
英検3級 二次試験(面接)のコツ

英検3級の面接(=二次試験)は、日常生活でよくある話題を英語で伝えられるかを確認するテストです。
3級面接で不合格になるケースは、ほとんどが黙ってしまうパターンです。
難しい文法や長い文を使う必要はありません。大切なのは「内容をしっかり伝える姿勢」と「簡単な英語で最後まで話すこと」です。
質問は身近な話題、文法より伝える意識
3級で出る質問は、ほとんどが 学校・家・友だち・趣味・天気など、身近なテーマ です。
たとえば:
- Do you like music?(音楽は好きですか?)
- What do you usually do after school?(放課後はたいてい何をしますか?)
- Do you help your family at home?(家では家族の手伝いをしますか?)
など、答え方はシンプルでOKです。
文法の正確さよりも、「自分の考えをきちんと伝えること」が重視されます。
💡 ポイント:
- 間違っても止まらない。最後まで言い切る。
- Yes, I do. のあとにもう一文足すと好印象。
例:Yes, I do. I listen to music every day. - 聞き取れなかったら遠慮なく、
Could you say that again, please? と聞き返してOK。
イラスト説明は時制に注意できれば完璧
イラスト問題では、1枚の絵を見て「何が起きているか」「これから何が起きるか」を説明します。
ここで大切なのは、「現在進行形」と「未来表現」を使うことです。
たとえば、次のような場面を見てみましょう。
- 男の子が掃除をしている → A boy is cleaning the room.
- 家族がこれから出かける → They are going to go shopping.
このように、
- 「今やっている」こと → 現在進行形(be + -ing)
- 「これからやる」こと → be going to + 動詞
を使い分けるだけで、文が自然で正確になります。
必ず声に出して練習する
英検3級の面接対策で一番大切なのは、必ず声に出して英語を話すことです。どんなに文法や単語を覚えても、声に出さない限り、本番で言葉は出てきません。スピーキングは「読む」よりも「話す」ことで初めて身につきます。
まずは、短くてもいいので自分の言葉で答える練習をしましょう。模範解答を暗記するのではなく、質問を聞いてから「自分ならこう言う」と考え、口に出して言うことが大切です。
たとえば:
- Do you like sports? → Yes, I do. I play basketball with my friends.
- What do you do on Sundays? → I often go shopping with my family.
このように、自分の生活に合わせて答えることで、自然で強い表現力が身につきます。
💡 効果的な練習ステップ
- 質問を見て、自分の言葉で即答してみる(書かずに口で)
- 録音して聞く ― 言いにくい箇所を確認
- もう一度、言い直してみる ― スムーズに言えるまで繰り返す
声に出して練習することで、脳と口の動きがつながり、考えながら話す力(即応力)が鍛えられます。模範解答を読むだけでは、どんなに理解していても自分で話せるようはなりません。
声に出して練習環境はAIアプリを使えば簡単に確保できます。アプリは別記事でレビューしています。
英検準2級 二次試験(面接)のコツ

英検準2級の面接では、3級よりも一歩進んだ「描写力」と「自分の考えを理由とともに話す力」が求められます。考えをまとめて英語で説明できるようになるためのコツと描写力向上の方法を紹介します。
意見を述べるときは「I think〜+because〜」でまとめる
準2級で最も大切なのは、「自分の意見を英語で言えるかどうか」です。ただ答えるだけではなく、理由(because)を必ずセットで話すようにしましょう。
💬 たとえば:
- Do you think students should clean their classroom?
あなたは、生徒が教室を掃除すべきだと思いますか?
→ Yes, I do. I think it’s good because they can learn to take care of their school. はい、そう思います。学校を大切にすることを学べるので良いと思います。
- Do you think watching TV is good for children?
子どもにとってテレビを見ることは良いことだと思いますか?
→ Yes, because they can learn many things from programs. はい、番組から多くのことを学べるからです。
理由は短くてOK。大事なのは、「考える→口に出す」流れを作ることです。
言いにくいときは、ワンパターンでも大丈夫です:
ポイントは「I think〜」「because〜」をワンセットで体に覚え込ませ、自然と口から出るようにすることです。
イラスト描写は「現在進行形」で登場人物の行動を説明する
準2級のイラスト問題では、1枚の絵に5人前後の登場人物が描かれています。3級のように「1人の行動を説明する」だけではなく、複数の人が何をしているかを英語で描写しなければなりません。
このとき使う文法の中心は、現在進行形(be + -ing)です。人ごとに「誰が」「何をしているか」を順番に説明していきましょう。
例題:公園のイラストの場合
- A boy is playing soccer with his friends.
少年が友だちとサッカーをしています。
- A girl is reading a book on the bench.
女の子がベンチで本を読んでいます。
- A man is taking a picture.
男の人が写真を撮っています。
- A woman is talking on her smartphone.
女性がスマートフォンで話しています。
- Two children are eating ice cream.
2人の子どもがアイスクリームを食べています。
ここで多くの受験生がつまずくのが動詞のバリエーションです。現在進行形を使うことはわかっても、イラストを見て、肝心の動詞が出てこないケースが頻発します。
でも、心配しないでください。準2級の面接で出てくる動詞は限られています。模擬問題を10題くらい解けば概ね網羅できます。
参考書よりも実際に声に出して練習できるアプリがオススメです。別記事でレビューしています。ぜひご覧ください。
英検2級 二次試験(面接)のコツ

英検2級の面接では、身近な話題に加えて、社会的なテーマに対する意見を英語で述べる力が求められます。
質問の内容も「教育」「環境」「テクノロジー」「社会問題」など、少し抽象的になります。そのため、自分の考えを整理して伝える力が大切です。
最初の黙読・音読は速さより内容理解を重視する
2級の最初のタスクでは、短い英文(パッセージ)を音読します。試験官の指示のあと、約20秒の黙読時間が与えられますが、実際にはすべてを読み切れる受験者は多くありません。特に、最後の1〜2文に目を通せないまま音読に入ることもよくあります。
しかし、もし黙読中に全部読めなくても、焦る必要はありません。黙読後の音読を活用していきましょう。本文の内容を理解しながら、落ち着いて丁寧に音読します。そうすることで内容も頭に入ってきます。
意見は「Yes/No」+「理由」+「例」で構成する
2級の意見問題では、結論(Yes/No)→ 理由(Because)→ 例(For example) の3ステップで答えるのが基本です。この型を身につけると、どんな質問にも落ち着いて対応できます。
💬 例題1:
Do you think students should study abroad?
あなたは、生徒が留学すべきだと思いますか?
→ Yes, I do. Because they can learn other cultures and ideas. For example, they can make foreign friends and improve their English.
はい、そう思います。なぜなら、他の文化や考え方を学ぶことができるからです。
たとえば、外国の友だちを作ったり、英語力を高めたりすることができます。
💬 例題2:
Do you think people should use bicycles instead of cars?
人々は車の代わりに自転車を使うべきだと思いますか?
→ Yes, because it’s good for their health and the environment. For example, we can reduce air pollution.
はい、健康や環境に良いからです。
たとえば、大気汚染を減らすことができます。
💡 コツ:
- 「理由」を1つ、「例」を1つ言うだけで十分。
- 難しい単語よりも、短く正確に話すことを意識する。
- 話の順番を崩さず、Yes → because → for example の順で整理する。
実際に声に出して練習する
英検の面接対策で、直前でも最も効果があるのは、
質問を聞いて、自分で考えて、声に出して答えることです。
黙読や頭の中の練習では、本番で言葉が出てきません。
以下の手順を、できれば2〜3回繰り返しましょう。
1️⃣ 質問を聞く
過去問や予想問題を使い、質問を一度だけ再生します。
聞き返さずに、内容を理解する練習をします。
2️⃣ 自分で考えて答える
メモを取らずに、自分の言葉で英語の答えを作ります。
短くてもOKです。I think〜 / because〜 の型を守りましょう。
3️⃣ 録音しておく
スマホで自分の声を録音します。
録音すると、話しているときには気づかなかった
文法ミス・言いよどみ・発音の癖がすぐに分かります。
4️⃣ 書き起こして間違いを訂正する
録音を聞きながら、自分の英語を文字にして書き出します。
間違いを見つけたら、正しい英文に直し、もう一度声に出して言い直します。
5️⃣ 模範解答と見比べて不足を補う
最後に模範解答を読み、自分の答えに足りなかった表現や理由を確認します。
完全に同じにする必要はありません。
「こう言えばもっと自然になる」というポイントを1つ覚えるだけで十分です。
💡 ポイント
- 1回の練習でも「録音→書き起こし→修正」の流れを体験すると効果が大きい。
- 書いて終わりではなく、訂正後の文を声に出してもう一度練習するのが大切。
- この方法は、3級〜2級すべての面接に共通して有効です。
直前でも出来る! AIアプリを使った効果的な練習

これまで紹介したような、「質問を聞く → 自分で考えて答える → 録音して確認 → 間違いを直す」という学習ステップはとても効果的ですが、実際に一人で行うのは少し大変に感じるかもしれません。
そんなときに役立つのが、AIスピーキングアプリ「初めてのAIスピーキング」です。アプリを使えば、この一連の練習を自動でサポートしてくれるため、短時間でも効率よくトレーニングができます。
AIが自動で文法・表現をチェック
「初めてのAIスピーキング」は、話した内容を自動で文字化し、文法の誤り・表現の使い方を瞬時に分析してくれます。
💬 フィードバックの例:
問題: Please, look at the picture. What is the man going to do?
生徒の回答: “He is read newspaper on the sofa.”
フィードバック: “He is read newspaper…” は誤りです。動作の予定なら
will
やbe going to
、進行中の動作ならis reading
が必要です。例:He will read the newspaper on the sofa.
/He is reading the newspaper on the sofa.
このように、自分では気づきにくいミスを瞬時に教えてくれるため、短時間でも効率よく改善できます。
「初めてのAIスピーキング」なら、一人でも模擬面接ができる!
「初めてのAIスピーキング」では、英検の形式に沿った模擬面接シナリオが用意されています。
アプリが面接官の質問を読み上げ、受験者はスマホに向かって答えるだけで、質問を聞く → 答える → 録音 → フィードバック の流れを自動で再現できます。
フィードバックでは、文法や表現の使い方などを確認でき、どの部分を言い直せばより自然になるかがすぐ分かります。
💡 AIアプリを使うメリット
- 一人でも本番同様の練習ができる。
- 24時間いつでも練習できる。
- 「録音・確認・修正」の流れがワンタップで完結。
本番直前でも、声に出して練習するステップとAIによる自動フィードバックを組み合わせれば、「通じる英語」に変えることができます。
💬 練習相手がいなくても大丈夫!
AIが面接官の代わりになってくれる時代です!
詳しくは別記事で解説しています。時間がない人こそAIで挽回していきましょう!1人でも多くの方が合格できるように応援しています!
ASAKOROKO
長年にわたり英語教育と試験対策に携わり、英検対策授業やAIを活用したスピーキング練習支援の研究を行っています。受験生一人ひとりが自宅でも効率よく学習を進められるよう、実践的かつ科学的な学習法の紹介を心がけています。