【英語】ジグソーリーディングとは? やり方と教材の作り方を解説

英検1級・英国修士(TESOL/英語教授法)のASAKOROKOです。今回は、ジグソーリーディングとはなにか? やり方や教材作成のコツをわかりやすく解説していきます。

ジグソーリーディングとは?

ジグソーリーディングとは?

ジグソーリーディングとは、グループやペアで行うリーディング活動です。

それぞれのメンバーが異なるテキストを読み、テキストに書かれた情報をグループに持ち寄り、メンバー同士で情報を共有してタスクに取り組みます。

リーディングからスピーキングへ技能統合型の指導ができるのが特徴です。

ジグソーリーディングのメリット

インプット、インテイク、アウトプットの流れを作りやすい

ジグソーリーディングは、読解した内容を他者に伝える活動がベースとなっています。リテリング同様に、インプットからインテイク、アウトプットの流れを作りやすい活動です。アウトプット力の向上だけでなく、知識の定着も見込めます。

インフォメーションギャップのある活動になる

ジグソーリーディングでは、それぞれが異なるテキストを読みます。そのため、自然とインフォメーションギャップが生まれ、言語形式よりも内容を重視した自然に近いコミュニケーションが可能になるのが特徴です。

ジグソーリーディングのやり方

ジグソーリーディングは、以下の4ステップです。

  1. プレ活動(グループ分け)
  2. エキスパート活動
  3. ジグソー活動
  4. クロストーク活動

グループで行う場合

STEP

プレ活動(グループ分け)

クラスを3~4人単位のグループに分けます。メンバーそれぞれに異なるテキストを配布します。

机の配置(4人1グループの例)

Tsumura, T. (2018). 技能統合型のリーディング指導の研究 (2) 「ジグソーリーディング」による授業実践
STEP

エキスパート活動

同じテキストを持った生徒で、グループを再編成します。同じテキストを持った生徒同士で、内容理解を進めさせます。

机の配置

Tsumura, T. (2018). 技能統合型のリーディング指導の研究 (2) 「ジグソーリーディング」による授業実践
STEP

ジグソー活動

元のグループに戻します。それぞれのテキストに書かれている情報を共有し、タスクに取り組みます。

机の配置

Tsumura, T. (2018). 技能統合型のリーディング指導の研究 (2) 「ジグソーリーディング」による授業実践
STEP

クロストーク活動

タスクに取り組んだ結果を発表し、クラスで共有します。

ペアで行う場合

STEP

プレ活動(ペア分け)

生徒をペアに分けます。ペアのそれぞれに、異なるテキストを配布します。

机の配置

STEP

エキスパート活動

ペアを前後に変更します。同じテキストを持った生徒同士で、内容理解活動に取り組ませます。

机の配置

STEP

ジグソー活動

横同士のペアに戻します。それぞれのテキストに書かれている情報を共有させ、タスクに取り組ませます。

机の配置

STEP

ストローク活動

タスクに取り組んだ結果を発表し、クラスで共有します。

グループよりペアの方が、準備するテキストの数が少なくて済むのでオススメです。

学習指導案

学習指導案「北海道観光は夏と冬、どちらがおすすめか?」
時間学習活動
プレ活動
(10分)
1) 北海道の観光名所について、教師がプレゼンし、題材に興味を持たせる
2) 本時のテーマを導入する
Which is best to visit Hokkaido, summer or winter?
3) 机の横同士をペアにして、ハンドアウトAとBを配布する
エキスパート活動
(10分)
4) ペアを机の縦同士に変更して、ハンドアウトの表を完成させる
ジグソー活動
(15分)
5) ペアを机の横同士に戻し、表の情報を共有させる
6) 完成した表をもとに、ペアでタスクに取り組ませる
– Who should visit Hokkaido in the summer?
– Who should visit Hokkaido in the winter?
– Which is the best to visit Hokkaido, summer or winter?
ストローク活動
(15分)
7) ハンドアウトの表を黒板に書き、生徒に完成させる
8) タスクの回答をいくつかのペアに発表させる
配布するハンドアウト

ジグソーリーディング教材の作り方

①関連するテキストを選ぶ

ジグソーリーディングでは、最低でも2種類のテキストを用意する必要があります。互いに関連するテキストを選ぶのがコツです。

たとえば、夏の北海道観光と冬の北海道観光のテキストを用意しておけば、北海道を観光するなら夏と冬のどちらがおすすめなのか、といった活動に繋げられます。

②語彙は事前に指導する

テキストに含まれる未習語彙は、脚注で処理してしまうのがオススメです。時間に余裕があれば、エキスパート活動で調べさせるのもありです◎

ハンドアウトに脚注を追加した例

③タスクを用意する

タスクは、情報整理と意見交換の段階を分けるのが指導のコツです。

情報整理の段階

持ち寄った情報を整理させる段階を設けましょう。表にして情報をまとめさせるのがオススメです。

情報整理の例(北海道観光は夏冬どちらがおすすめ?)

意見交換の段階

完成した表をもとに、タスクに取り組ませます。

タスクの例
観光で北海道を訪れるなら、夏と冬のどちらがおすすめですか。なぜそう思いますか。ペアで結論を出してください。

完成したハンドアウト

Chat GPT を使えば、簡単に1つのテキストを2つにできます。Udemyの授業づくり講座で解説しています。

ジグソーリーディングがうまくいかない, 難しい理由

活動自体が難しい

ジグソーリーディングは、技能統合型の活動です。成功させるには、読解した内容を他者に伝えるサマリーやリテリングと能力が不可欠です。ふだんのテキストよりもレベルを落とさないと難しいかもしれません。

評価が難しい

ジグソーリーディングの評価が難しい理由は2つあります。

1つは、生徒によって読解しているテキストが違う点です。初見問題で考査を作成するなら問題ありませんが、教科書のテキストをジグソーリーディングで使い、考査にも出題する場合は注意が必要です。

もう1つは、ジグソーリーディングは、協働的な学習である点です。グループの評価を個人の評価にするわけにはいきません。ジグソーリーディング以外にリテリングなど、別の活動をパフォーマンス評価として実施する必要があるでしょう。

教材作成の必要がある

ジグソーリーディングに向いているのは、互いに関連しあっているテキストです。

教科書のテキストを適当に分けて使用した場合、単なるインフォメーションギャップ活動で終わる可能性が高いです。

持ち寄った情報をもとにグループでの話し合い活動まで持っていきたい場合、教科書のテキストでは難しいことが多いです。

ジグソーリーディング以外の指導方法

リーディングからスピーキングへの橋渡しとなる活動は、ジグソーリーディングやリテリングだけではありません。学習者中心のコミュニカティブな指導法をさらに学びたい先生には、Udemyの授業づくり講座がオススメです。

さらに専門的に学びを深めたい先生には、ケンブリッジ大学英語検定機構認定のCELTAもおすすめです。CELTAは100%オンラインで、働きながらでも取得できるようになり、身近な存在になりました。日本からも多くの先生が受講されています。

CELTAがスケジュールや費用の面で都合が合わない方には、Diploma in TESOL もオススメです。

CELTAと同じ英国資格枠組みレベル5認証でありながら、自分のペースで学習できます。費用も230~300ドル程度に抑えられるので、検討してみるのも◎